加害者側の心理
人との関係において、勝ち負けや優劣を常に意識してしまう傾向があります。
不安を強く感じていても、それを悟られたくない。
自分が優位に立てる関係では、相手を不安にさせてコントロールしようとすることがあります。
加害しているという意識はなく、
「相手の行動が間違っているから教育している」
「自分はこんなに苦しんでいるのに、相手が理解してくれない」
そんな思いを抱えていることもあります。
問題の原因は周囲にあると感じがちです。
自分の本当の気持ちに気づいていないため、行動をうまくコントロールできず、自己嫌悪に陥ることもあります。
対等な関係の築き方が分からず、
自分の感情を受け入れたり、素直に表現することが難しい。
だからこそ、歪んだ方法で相手に気持ちを伝えようとしてしまい、うまくいかずにさらに苛立ってしまうのです。
「弱さを見せたり、相手に優しくすると、見くびられてしまう」
そんな思い込みが根にあることもあります。
モラルハラスメントに限らず、他者を攻撃してしまうときには、
自信のなさが深く関係しています。
恐れや不安を抱えているからこそ、攻撃という形で自分を守ろうとしてしまうのです。
被害を受けたら
もし今、深刻な被害を受けているなら、まずはその場から離れることをおすすめします。
渦中にいると、冷静な判断ができなくなってしまいます。
「自分が悪いから相手を怒らせてしまった」
「自分が変われば、相手も変わってくれるはず」
そう思っても、現実にはなかなか変化は起きません。
加害者も被害者も、どちらも「相手が変わってくれること」を期待しています。
でも、まず必要なのは「この状況から抜け出すこと」です。
どうか、誰かに助けを求めてください。
もしかして自分が加害者?
加害者側の人がこうした記事を読むことは少ないかもしれません。
でも、もし「もしかして自分がハラスメントをしているかも?」と感じたなら、
その気づきはとても大切です。
ぜひ、第三者に助けを求めてください。
上下、勝ち負け、善悪、正誤、優劣、加害者と被害者…
そんな二極的な関係性の中では、どちらかが「悪者」になってしまいます。
それでは、対等で安心できる関係を築くことが難しくなってしまいます。
自分を批判していると、他人を批判する心が生まれます。
相手を責めているとき、実は無意識に自分自身も責めているのです。
いつも自分を評価し、批判しているからこそ、
同じように自分を責めてくる相手に意識が向いてしまいます。
苦しい、嫌だと感じていても、どうしていいか分からなくなってしまう。
そんなときこそ、自分自身を大切にすることが、
人との比較や敵対ではなく、対等で友好的な関係を築く第一歩になります。
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