他人との比較を上手にやれば自分についてよく知ることができます。
比較そのものが悪いわけじゃない
「他人との比較はよくない」とよく言われますよね。
比較することによって「自分なんて・・」と自分を低く見積もってしまうと、イヤな気分になりますし、可能性を信じづらくなりますね。
でも、「比較はよくないからやめよう」と考えても、それは簡単ではないことです。
「比較してはいけない」と考えることによって、「また比較してしまった」と落ち込めば逆効果です。
比較の問題は自分をジャッジすること
問題は、比較そのものではなくて、比較した結果、自分の価値を低く捉えてしまう事です。
自分を否定するということは、全ての行動に影響します。
比較なしでは自分がどんな人間かは分からない
もしこの世に自分一人しかいなくて比較対象がいないとすると、私たちは自分がどんな人間かを知ることはできません。
背が高い方なのか低い方なのか、走るのが早いのか遅いのか、怒りっぽいのかそうでないのか・・何が得意で不得意なのかもわかりません。
目的を理解して比較する
人生には段階がある
「違い」という観点で考えるとすると、人生には2つの段階があると私は考えています。
1. 人との違いを知る
2. 違いを生かして自分らしく生きる
つまり、人生の前半で「自分はどういう人間なのか」ということを知り、後半で「本当の自分」というものを実現していくのです。
他人の視点を気にして作り上げた本当じゃない自分をやめて、心の奥底に閉じ込めていた自分を表現していく過程で、人はなかなか自分を受け入れられなくて悩み、苦しむのだと思います。
自分を受け入れられないのは、むしろ一般的だと思います。
多くの人は、違うことを「優劣」というものさしでジャッジしがちになります。
ジャッジしてしまうのは自分をそのままで受け入れていないからです。
そして、「優劣」で比較した場合、大抵は劣っている面に焦点が当たり、自己嫌悪につながります。
「優越感」を感じる瞬間があっても、また「劣等感」を感じてしまいます。
「優劣」は表裏一体だからです。
比較して自分をよく知る
比較して苦しんでいるならば、比較をやめようとするのではなく、真剣に比較してみてください。
優劣を決めるのではなくて、人としっかり比較して、自分はどんな人間なのかというデータを収集するつもりで。
リストに書き出すと分かりやすくなります。
・PCは苦手
・掃除が好き
・人に教えるのがちょっとうまい
・細かい作業が全然苦にならない
・心配性
・絵は苦手だと思っていたけど、「味がある」と言われる
など・・・・
人と比較しつつ、自分の特徴を「いいか悪いか」判断しないで、「人と比べて〇〇かも」とか「ここ人と違うなー」とそのまま認識するようにしてみてください。
そうすると悪いところばかりじゃなくて、いいところもあるはずです。
それも難しく感じるかもしれません。その時は、「人よりダメだ、って自分は思うんだなー」とそのまま感じてみてください。
みんな違うから楽しい
「人と違う」と思うことで苦しむことは多いですよね。
でも、違うことは悪いことじゃありません。
皆が同じだったら、ものすごくつまらないと思いませんか?
皆ができることを自分も全く同じようにできて、自分ができることをみんなも同じようにできる。
まったく楽しそうじゃなくないですか?
でも、自分が知らないことをすごく得意な人がいて自分に教えてくれる、とか。
自分が考えてもみなかったことをやってる人がいて、ステキだなーと感動する、とか。
みんなができないことを自分がやってあげて喜んでもらえる、とか。
それって楽しいと思いませんか。
違うことこそに価値があると思います。
だから、私たちは自分が人と違っているのはどこなのかと、ちゃんと知っていることも大切です。
私たちは、本当は人と違うから苦しむのではないと思います。
分らしさや自分の価値が分からないから悩み、何を基準にしたらいいか分からなくて、人と自分を優劣で比較してしまうのだと思います。
「自分はこんな人間だ!」「自分がやりたいのは○○だ!」とはっきりしていたら、他の人の基準は気にならなくなります。
違いも含めて自分を受け入れたとき、本当の自分として生きられるので、「比較してはいけない」と考えなくても、比較して嫌な思いをすることはなくなります。
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