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好きすぎて苦しい。それは「好き」ではなく「渇望」

好きな人のことが、いつもいつも頭の中にある。
でも、しあわせじゃない。
苦しくてしんどい。
なんとかこの苦しさから抜け出したいけど抜け出せない。
そういったケースのお話です。

もくじ

とらわれとその正体

苦しくてなんとかしたくて、もがいても思い通りにならなくて、なんとか振り向かせたい、なんとか気に入られたい、安心したい・・・

もがいてももがいても、苦しいばかり。
苦しいのに別れるのはできない。

それは、恋ではないです。
いきなりですが、それはとらわれています。

別の表現をするなら、中毒とか、執着です。
依存症だと思ってもらったらいいです。

えっ?って抵抗を感じるかもです。
が、依存症というのは、何も特別なことじゃあありません。

自分は何かおかしいの、とか、やばいやつ?とか思う必要はありません。
誰でも何かに依存します。

依存症というもの

私たちは、いろんなものに依存します。

アルコールだったり、薬物、ギャンブル・・なんかは、いわゆる依存症っていう私たちがイメージしやすいものかもしれません。

でも、それだけじゃありません。
あらゆるものに依存します。

買い物やゲーム、インターネット、SNS、仕事などなど・・

こういったことが苦痛だったり、自分にとってよくない影響があるなと感じてはいても、やめられないっていうのは、みんな経験していると思います。

自分に喜びをもたらしてくれているのなら、問題ありませんけれど、もはや苦痛すら感じつつもやめられないというのは依存症なのです。

抜け出せない理由

YouTubeとかSNSとか見過ぎだよな、でも、つい見てしまって何時間も経ってしまうとか、ちょっとだけと思ったのについついお酒をたくさん飲むとか、お菓子を食べすぎてしまうとか・・

身に覚えがあれば、これを意志の力で止めるというのは、とてもむずかしいということが分かると思います。
続けても満足感を得られないことは分かっていて、後悔したり、いやな気持ちを味わっていてもやめられません。

でも、やらないと、どうしようもない渇望や飢餓感を感じるのです。

やっても苦しいし、やらなくても苦しい。

薬物やたばこ、お酒、ギャンブル・・そういったものをやめられない人を非難して、意思が弱いとか、自分や周りにとって悪いことなのになんでやめないんだ、と言われたりしますが、依存というのは脳内の報酬系の神経回路が関与するため、意思の力でどうこうするっていうのは相当にむずかしいことです。

依存症というのは、何かにとらわれて、自分の意思で自由に考えたり行動することができなくなる状態です。

で、恋愛に依存したら

最初は相手が積極的だったのに、いつの間にか自分ばかりが追いかけている

四六時中相手のことが頭の中にある

いつもいつも会いたい

自分は少しでも時間があれば会いたいと思うのに、相手はそうじゃなくて苦しい

相手は自分を好きなのだろうか

都合よく利用されてるだけなんじゃないか

でも期待ばかりしている

いつでもスタンバイ状態

LINEばかり気にしている

なんですぐに返事が来ないのかと悶々とする

いつも相手に合わせてしまう

なぜ自分ばかりが相手の都合に合わせてるんだろうと思いつつも、会いたいので断れない

なんとかして振り向いてほしい

なんで他のことより自分を優先してくれないのか

特別と思われたい

価値があると思われたい

尽くしてみたり、駆け引きしてみたり、疑ってみたり、束縛してみたり・・

怖くて気持ちが聞けない

重いと思われたくない

本音が言えない

・・・・

という風にいつも満たされない思いでいて、頭の中がぐるぐるします。

好きではなくて渇望

こんなにも相手のことばかり考えているのだから、こんなにも苦しいのだから、ものすごく好きなのに違いない。

自分にとって特別なのだ。

と思ってしまう。

でも、これは好きではなくて、渇望をいやしたいという衝動です。

別のことに置き換えて想像してみてください。

YouTubeだったり、SNS、あるいはゲームとか、なんでもいいですが、やめておこうと思ってもやめられない。けれど、じゃあ、好きで好きでしかたないのかっていうと、そういうわけじゃない。

でも、やめられない、そういう状態です。

好きでやってるなら、やった後も「楽しかったー」と満たされた感覚になるので、なんの問題もありません。

が、やりたいわけじゃないのに、またやってしまった・・・と後味悪いのは、とらわれていて自分の自由になっていないからです。

やらずにいられない衝動に動かされる感覚です。

それは、好きじゃなくて、渇望なんです。

とらわれる理由

依存はよくないから、やめなければって思うかもですが、最初にお話しした通り、意思の力でやめるのは、めちゃくちゃにむずかしいです。

そもそも、なぜ依存するのか

依存というのは、何かに直面することをさける目的で起こります。
どうしても直視したくない苦痛や不足感があるから、それを紛らわせるのです。
苦痛軽減のメカニズムについてはこちら)

依存自体苦しいものですが、やめられないのはメリットがあるから。

どうしても避けたいものから、気をそらして心を守るんです。

だから、無理やりに依存対象を切り離したとしても、別の対象に依存することになります。

依存をやめようとすればするほど、強くとらわれてしまいます。

とらわれ(依存)を悪者として敵視するんじゃなくて、何かから自分を守ろうとしてくれてるのだということを一旦受け入れてみてください。

根本をいやす

根本の渇きをいやせる人

どうしても直視したくない苦痛や不足感を紛らわせるのが依存症でした。

だけど、なんとかして振り向かせたい その人は、あなたの満たされない気持ちを癒すことはできません。

いやせる人は、この世でひとりしかいません。

あなた自身です。

相手を振り向かせようとするのを少しお休みして、自分自身の心に振り向いてあげてください。

何を恐れているのか、何が満たされていないのか、本当は何を求めているのかを聞いてください。

よーく振り返ってみると、いつも繰り返しているパターンがあって、いつも同じような感覚を味わっていると思います。

いえいえ、とにかくあの人がほしいのだ、って思うかもしれませんね。

自分に向き合うなんて無意味に思えたり、おっくうに感じたり、とにかく向き合うことを阻止するような考えが浮かぶと思います。

そりゃあ、そうです。

心の傷に向き合いたくないから、感じられないように心の奥の方にしまっているんだから。

そのために何かに依存して、頭の中をそのことでいっぱいにしているんだから。

何かに気を取られていれば、本当のことを見ないですむんだから。

だけど、もっともっと奥のほんとうを見つめるタイミングが来ています。

このままじゃ、苦しい、なんとかしたい、何かが違うのでは・・って思うのは、癒されていない傷に向き合える準備ができたからです。

過去に報われなかった思いに向き合って、気づいてあげれば、依存の役割は終わります。

自分への問いかけ

〇何かにとらわれていることによって感じなくてすむのはどんなこと?
〇恋愛でいつも繰り返しているパターンは?
〇いつも味わう感情・感覚は?
〇それを一番最初に感じたのはいつ?(かなり小さい頃)
〇そのとき本当は、どうしてほしかった?
〇恋人に感じている不満はどんなこと?
〇それ、自分が自分にやっていない?

恋人に対して渇望していることは、実はあなたの心があなたに対して訴えていることでもあります。

全面的に自分に関心を向けて、願いをきいてあげてください。

෴⚘
次回は、なぜ特定の人に惹かれるのか、なぜ同じような恋愛をくり返してしまうのかについて、少しだけ別の角度からお話ししたいと思います。

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