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「ジル・ボルト・テイラーのパワフルな洞察の発作」という動画がおもしろい

左脳の言語中枢を通した脳内おしゃべりが止まれば、とてつもない平和としあわせの感覚に満たされる!

もくじ

TEDの動画紹介

ただものじゃない感じをかもし出す彼女は、脳科学者。

話の内容も話し方もおもしろいし、なんだか迫力を感じるのです。

脳を研究する彼女自身が脳卒中を発症し、左脳の機能が失われていく過程を体験。

そして、話す・書く・歩く・・というようなことができなくなり、記憶も失ってしまいました。

肉体と精神の機能を回復するのに8年を要したということです。

脳卒中の朝に彼女の体と心に何が起きたのか、そして自分自身を個体として認識できなくなる様子をリアルに伝えてくれます。

左脳と右脳は脳梁でつながって通信をしていますが、それ以外は完全に分かれて別々に情報処理を行っていて、違うことを考え、別のことに関心を持っていると説明しています。

左脳の機能を失うと何ができなくなるのか、また左脳の情報処理機能を失ったからこそ明確になる右脳の役割。

脳科学のスペシャリストであるジル・ボルト・テイラー博士が経験したことを、その深い知識でわかりやすく説明してくれます。

右脳にとっては、全てが「まさにここ、この瞬間」。

私たちは自分がどのようにありたいのか瞬間瞬間選べると伝えています。

私たちの中には2つの存在がある。

今この瞬間の右脳意識に寄り、全てのエネルギーと一体の存在であるか、左脳の意識へと寄って、大きな流れや他の人とは別個の存在としてあるかを選べるのだ。

より多くの時間を右脳にある深い内的平安の回路で生きることを、彼女はすすめています。

脳のしくみや心との関係に興味がある人にはおススメの動画です。

TEDのページはこちら
話の内容が日本語で書き起こされています。

書籍の紹介

そこで、今回改めて読んでみました。

思いがけずマインドフルネスの考え方と一致していて興味深かったです。

特に印象に残った部分をメモしておきます。

左脳の機能が止まると

  • 左脳はいつも言語中枢を通して頭の中でおしゃべりをしているが、左脳の機能が止まった時、込み上げる平和の感覚に満たされる。
  • 三次元の現実感覚を失い、自分の体がどこで始まってどこで終わっているのか境界が分からず、個体ではなく流体のような感じで、まわりの空間や空気の流れに溶け込んで区別がつかなくなる。
  • 目に見えるものは分離したものとして認識できず、あらゆるエネルギーが一緒に混ざり合っているように見える。
  • 右脳の世界は、エクスタシーとも言えるほど心地よくて宇宙とのつながりを感じるもの。

そして、こうも言っています。

頭の中でほんの一歩踏み出せば、そこには心の平和がある。
そこに近づくためには、いつも人を支配している左脳の声をだまらせるだけでいい。

奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫)
ジル・ボルト・テイラー

「今ここ」のマインドフルネス的意識が右脳左脳の視点から理解できる

テイラー博士は、脳卒中により内なる自分を発見したといいます。

“左脳マインドを失った経験から、深い内なる安らぎは、右脳にある神経学上の回路から生じるものだと心の底から信じるようになりました。”

“安らぎの感覚は、現在の瞬間に起こる何かです。それは過去を反映したものや、未来を投影するものではありません。内なる安らぎを体験するための第一歩は、まさに「いまここに」いる、という気になること。”

深呼吸をして、体のあちこちがどんな風な感じかを観察してみることをすすめています。

また食べたり飲んだりするときも、味や舌ざわり、温度などに注意してみる。

さらに食べた食品が体と心をどんな感じにするのかにも注意してみるのがいいと言っています。

彼女は、砂糖やカフェインを摂取すると、肌がむずむずするためなるべく摂らないようにしているのだそうです。

トリプトファンを含む食物(ミルクやバナナなど)を摂るとセロトニンレベルが急速に高まり、気分をほぐしてくれるので、集中したり、気を鎮めたいときに口にするのだそう。

炭水化物はすぐに糖になるため、彼女の場合は体がだるくなり脳がけいれんする感じがするため、感情の変化を引き起こさないでエネルギーを与えてくれるたんぱく質を好んで摂取するとのこと。

そして、このようにも言っています。

“食物によって自分がどのようにエネルギーを燃焼し、肌の内側でどのように感じるかを優先して考えるべきなのです。”

他にも香りや見えるもの、音、皮膚で感じられるもの、からだの内側では生理的にどんな風に感じているのかなどに意識を向けてみることが「いまここ」に意識を戻してくれるのに役立つと説明しています。

やっぱり「今ここ」がしあわせのカギ

テイラー博士の話から、右脳マインドを意識して「今この瞬間」を感覚で体験することや、自分のからだがどんな感じになっているのかを大切にするあり方は、心の平和としあわせにとってやっぱり不可欠!と改めて感じたのでした。


奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫)
ジル・ボルト・テイラー

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