「3 good things」ってなに?
セリグマン博士とポジティブ心理学について
「ポジティブ心理学」って聞いたことある?
これは、人がもっと幸せに、もっと充実して生きるための“こころの科学”。
その提唱者が、アメリカの心理学者マーティン・セリグマン博士。
「人間の強み」「感謝」「希望」など、ポジティブな感情や行動に注目した心理学の流れを築いた第一人者。
現在もポジティブ心理学センターの所長として、教育・医療・職場などへの応用を広げながら、未来志向の心理学(Prospective Psychology)にも力を入れているよ。
「3 good things」とは
「3 good things」は、セリグマン博士らが2005年の研究論文で発表した、ポジティブ心理学の代表的な実践メソッドのひとつ。
やり方はとってもシンプル:
毎晩寝る前に「今日あった良いことを3つ」と「それがどうして起きたのか(原因)」を振り返って書き出す。
紙とペンがあればすぐ始められる、日常的に実践しやすく、効果が持続しやすい方法として位置づけられている。
ワークの目的と効果
このメソッドの目的は、ポジティブな出来事に意識的に注意を向けること。
ネガティブな情報に引っ張られがちな脳のクセを、“いいことセンサー”に切り替えるトレーニング。
セリグマン博士の研究では──
- 1週間の実践で幸福度が2%向上
- 1ヶ月後には5%、6ヶ月後には9%の向上が確認された
- 抑うつ症状の軽減にも効果あり
さらにこのメソッドは、過去のポジティブな出来事を振り返ることで、未来への希望や前向きな姿勢を育てることにもつながる。
幸福感とウェルビーイング(心身ともに満たされた、持続可能な健やかさ)を高める方法として広く使われているよ。
👇私たちが経験するのは、フォーカスしたことだよ、というお話は コチラにも書いてます。

「3 good things」のやり方
(公式情報ベース)
基本のステップ
(2005年の研究論文より)
- 毎晩寝る前に、今日あった「良いこと」を3つ書き出す
どんなに小さなことでもOK(例:コーヒーがおいしかった、友達と笑った) - それぞれの出来事について「その出来事がどうして起きたのか(cause)」を考えて書く
自分の行動や環境との関係など、背景を振り返る
✏️書き方の流れ(テンプレ)
以下は、少しだけ工夫を加えて整えた、私流テンプレート。
参考にしてね!
| 項目 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| できごと | 今日あった「ちょっとよかった or 嬉しかったこと」 | 冷蔵庫にプリンが残ってた |
| 補足 | 気分や、思ったことを一言 | これはもう、運命の再会。プリンとの絆、深まった。 |
| 起きた理由(cause) | その出来事がどうして起きたのか | 昨日買っておいたけど、家族が気づいてなかったから残ってた |
この流れを、1日につき3セット。
補足はなくてもOK!あると楽しい。
自分らしい言葉で、ポジティブな出来事を味わってみよう🌼
💡今日あった「いいこと」サンプル集
どんなこと書いたらいいか迷ったら、このいいことサンプルを参考にしてみてね!
- コンビニでレジの人が笑顔だった
→ 補足:なんだかほっとした。人の笑顔って伝染するんだなぁって思った。
→ 起きた理由:私が店員さんに目を合わせたから、ニコッてしてくれたのかも。 - 電車で席を譲ってる人を見かけた
→ 補足:自分が直接関わってなくても、優しさに触れると心があったかくなる。
→ 起きた理由:車内でスマホ見るのやめたら、親切シーンに出くわした。 - 冷蔵庫にプリンが残ってた(しかも誰にも食べられてなかった)
→ 補足:これはもう、運命の再会。プリンとの絆、深まった。
→ 起きた理由:昨日買っておいたけど、家族が気づいてなかったから残ってた。 - スマホ落としたけど、画面が無傷だった
→ 補足:画面保護フィルムに感謝状を送りたいレベル。
→ 起きた理由:落ちた場所が柔らかい床だったのと、フィルムがしっかり守ってくれた。 - エレベーター開いた瞬間、誰も乗ってなくてちょっとVIP気分
→ 補足:まるで自分専用。乗り込むときの足取りがちょっと偉そうだった。
→ 起きた理由:時間帯が空いていたから、誰も使っていなかった。 - 洗濯物を干した直後に晴れた
→ 補足:天気予報に勝った気分。勝者の風、吹いてた。
→ 起きた理由:朝のうちに干したから、日差しが強い時間に乾いてくれた。 - スーパーでレジが空いてて、並ばずに会計できた
→ 補足:まさかのノンストップ。レジの神、今日だけ私に微笑んだ。
→ 起きた理由:時間帯がちょうど空いてるタイミングだったみたい。
実践してみたらこうなった!感謝がじわじわ広がる体験談
2ヶ月チャレンジ記録
一日一ページの手帳の下の欄に、色ペンで「いいこと3つ」を書いてみた。
最初は「えー、今日なんもない…」って思ってたけど、続けるうちに「これ書かなきゃ!」って自然にアンテナが立つように。
「あ、これ書かなきゃ!」がクセになる話
たとえば、夜の散歩が気持ちよかったとき。
「日本って安全だなぁ」って思えた瞬間が、なんだかじんわりうれしくて。
それを言葉にすると、さらにうれしさが広がる。
いいことセンサーが育つってこういうことかも?
今では、ちょっとした出来事にも「これは“いいこと”かも?」って気づけるようになった。
まるで、脳内に“いいこと探知機”が搭載されたみたい!
今日から始めるヒント
- 完璧じゃなくてOK!
「いいこと」って、ほんの小さなことでも大丈夫。
おいしいお茶を飲めた、靴下がふわふわだった──それだけで十分。 - 書く場所は自由でOK!
手帳でも、スマホのメモでも、付箋でも。
今日を振り返るのが大事。自分が続けやすいスタイルで始めてみよう。 - 補足は“つぶやき”でOK!
「うれしかった理由」じゃなくても、「なんか好き」「ちょっと笑った」でもいい。
自分の気持ちを、ちょっと言葉にしてみるのいい感じ。 - 1日1つからでもOK!
3つがむずかしい日は、1つだけでも書いてみよう。 続けることが、じわじわ効いてくるから。
参考文献:Seligman, M. E. P., Steen, T. A., Park, N., & Peterson, C. (2005). Positive psychology progress: Empirical validation of interventions. American Psychologist, 60, 410-421.

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